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オバチャンが、気になってるモノ、役立ったモノなんかを気ままに書きまくる!

偶然すぎる出来事~その2~

1988年ソウルオリンピックが終わった直後に、友人のジュンコと共に韓国へ旅行に行った時のこと。

相当古い話で恐縮です。

 

夕方、明洞という繁華街で、屋台のクレープ(のような食べ物)を食べていた時、すぐ横におじさんがやってきて日本語で

「コレ、いくらなの?」

などと屋台のおばさんに声を掛けていた。

おばさんは、言葉が通じているのかいないのか完全無視。

どうやら日本人らしいとわかったので、私が、

「これは○○ウォンですよ。」と教えてあげた。

おじさんは無事にクレープを買うことができた。

 

そこから少し話をした。

仕事で韓国に来ているそうで、近くのホテルに泊まっているとのこと。

そのホテルが、なんと私たちが泊まっているホテルと同じだった。

お互いちょうどホテルに帰るところだったので、3人で一緒に向かった。

フロントに着き、それぞれ部屋の鍵をもらって、

「ではここで。さようなら。」と、一足先に私たちがエレベーターに乗った。

部屋の前に着き鍵を開けていると、おじさんがエレベーターの方からこちらに歩いてくるではないか!

 

え!!つけられてる??

 

一瞬ギョッとした。

しかしそれは誤解で、おじさんの部屋が私たちの部屋の隣だったのだ。

 

そんな偶然があるのかとビックリしながら部屋へ入ろうとすると、おじさんが、

「あの・・ヘンに思わないで欲しいんだけど、もし夕飯これからだったら、僕に案内させてもらえないだろうか?」と言ってきた。

続けておじさんは、

「あ、僕にはパートナーが居るから安心して。」と・・・

 

私とジュンコは顔を見合わせながら、

「え・・と、後でお部屋に電話します。」

とだけ答えて部屋に入った。

 

「ねえ、どうする?ヘンな人ではなさそうだよ。」

「でも、のこのこついていくなんてどうよ!?」

 

と、話し合い。

一人だったら絶対行かないけど、二人だから大丈夫かな?

なんて、今思うとなんて危ない考え・・・(^_^;

なかなか結論を出せず、

じゃんけんして私が勝ったら行く、ジュンコが勝ったら行かない

ってことになった。

その結果、『行く』ということに決まり、おじさんに電話で伝えた。

「じゃあ、○時に僕の部屋に来てくれる?」

と言われ、その時間に部屋をたずねたら、

「もう一人来るからちょっと待ってて。その人に案内してもらうから。」とおじさん。

ほどなくして、大変美しい韓国人女性、キョンミが現れた。なるほど、パートナーとはこの人か。

 

キョンミの案内で連れて行ってもらった店は、韓定食と呼ばれる料理を出してくれるちょっとした料亭みたいな所で、それはそれはすごい数と種類のごちそうが並んだ。

さっきの屋台のクレープ食べなきゃよかったね、とちょっと後悔。今でも食べきれなかった山盛りユッケの光景を覚えている。

 

全ておじさんが支払いをしてくれたのだが、

「君たちが『悪い』とか思ったらいけないから正直に言うけど、ここの代金は一人2500円位だから。」

あの料理の質と量で2500円は確かに安い、と思った私たちであった。申し訳ないが、『悪い』とは思ってなかった。

 

それからナイトクラブ?に連れていってもらい、少しお酒をいただきカラオケをして一緒にホテルへ帰った。

お金を一円も払わずに、危ないこともなく、見ず知らずのおじさんにごちそうになるという夢のような体験だった。

 

翌日私たちは帰国した。

おじさんの日本の連絡先は一応聞いたので、後日ちょっとした御礼の品を送ったが、その後おじさんからの連絡はなかった。

 

屋台で偶然居合わせた人が同じホテルでしかも隣の部屋だったことから生じた出来事。

そして、あの時のじゃんけんでジュンコが勝っていたら韓定食は味わえなかっただろう。