お墓に関するセミナー
サンケイリビングという情報誌で見つけたセミナーに参加しました。
テーマは『お墓と散骨・樹木葬・手元供養について』
ある葬儀社の主催で、講師はその会社の代表さんでした。
私は実家の墓の将来についてとても心配しています。
33年前父が亡くなった時に、馴染みのある近所の寺にお墓を建てました。つまり檀家になったわけです。
私には弟が居ますが結婚していません。おそらくこの先もしないでしょう。
となると、その墓に入るのは、次は母、そしていずれは弟。その先は誰も居ません。
市営霊園などとは違って、寺の檀家となってしまうと、墓守が必要です。でも弟亡き後にそれをやってくれる人が居ません。うちの子供たちにそれを頼むつもりは全くないので、いずれは墓じまいをしなければならないのです。
私と弟、どちらが先に死ぬかわかりませんが、もし私よりも先に弟が亡くなったら、私としては弟はその墓に入れずに、墓じまいをしたいのです。
しかし弟の方が長生きしたら、墓じまいはうちの子供たちがやるはめになるでしょうね。そんな面倒をかけたくはないんですけど、ずっと墓守をやっていくよりは、一度の墓じまいの方がまだましでしょう。
また、主人の実家の墓についても大いなる懸念があります。
とまあ、私の事情はこのくらいにして、聞いてきたセミナーについて少しお話したいと思います。
従来の墓石を建てるお墓、樹木葬、散骨、納骨堂・・・など、近頃多種多様な墓の形態があることは結構知られている所だと思います。
それらひとつひとつはインターネットで調べれば概要はすぐにわかります。
それなのにわざわざセミナーに参加する理由は、ネットにはあまり書かれていない情報、ネットと現実のギャップなんかを聞けたりするのがおもしろいからなのです。
今回で言えば、
散骨にする場合、骨をパウダー状に細かく砕く必要があるが、遺骨一体分を全て粉にしたらどれくらいの量になるか・・そんな質問をしてみました。
500gの砂糖袋位、だそうです。そんなに少ないのか?と思って、1kg袋ではないのですか?と聞いたら、そんなに重くはない、500gの袋の方、とのこと。
関東では通常頭蓋骨から足の先の骨まで全てが返骨されますので、すごい量になるんじゃないかと思ったら、案外少ないなあという印象です。
西日本では通常一体分全てが返骨されず一部しか戻ってこないので、おそらく手のひらに乗る程度になってしまうんではないかと思います。
船のチャーターについては一家族のみでチャーターすると25万円くらい、5家族くらいで合同チャーターだと一家族につき12~15万円位、散骨自体を業者に任せると5万円だと言ってました。
私は海が好きではないので、散骨にはあまり興味がなかったんですが、話を聞いて散骨もいいなあと思うようになりました。
船の手配などめんどうかと思っていたんですが、お金さえ出せば業者が全て手配してくれますし、何と言っても、墓(樹木葬を含む)も納骨堂も必要ありません。
海にまいて終わり、という、後にめんどうくさい仕事を残さない方法だと気づきました。知ってはいたけど改めて良さを認識したんです。
私は自分は樹木葬にしてもらおうと思っていました。
でも、最近の樹木葬型霊園はほとんどが開発業者が手掛けているため、ビジネス色が強く、よくよく調べた方がよいと言っていました。
まあ、納骨堂でも、なんなら寺だってビジネスだと思うので、別にいいっちゃいいんですけどね。
慈善事業じゃなければ世の中すべてビジネスですもん。
墓じまいについては、もしも寺と揉めた時などは、仲裁してくれる業者も現れているそうです。墓じまい業者ってことですね。
埋葬に関する法律は、かなりファジー?グレー?って言うんでしょうか、はっきり決められてなくて(法として記載がない)曖昧な部分が多いんですって。
例えば分骨は、火葬した時に分骨することを言って分骨証明書なるものを発行してもらうのだそうだけれど、もし遺族が「ほんのちょっとでいいから骨を分けて欲しい」というのなら、家に帰って骨壺開けて、勝手に少し骨をいただいてしまったってどうってことないそうです。ま、そりゃそうだよね。そんなの他人にばれないもん。
それから、墓石ってすごく高価だけど、原価はかなり安いそうです。石材店は墓石の利ザヤは大きいそうです。
ただ、近年墓石を作る人が減っていて、作るより壊す・・つまり墓じまいによって出た墓石の処分の方が件数が多いそうです。石材店は切ないでしょうねえ。